FIM徹底解説 そもそもADLの定義や活用方法は?

基本的に ADL を評価する上で色々な評価する手法がありますが

の中でも一番有名なFIMについて今回説明していきたいと思います

ADL の評価表の中ではバーサルインデックスが一番簡便で有名なと思います

ただこの評価法は曖昧な内容が多いため正確な情報を引き出すことができません

その弱点を補ったのはFIMです。

 

そのためよく使われてはいるのですが細かい情報を早くできるメリットがある一方、

採点基準がそれぞれ細かく運用に難易度がやや高いイメージがあります

 

そのためまずは基本的なところを中心にまとめました

 

ADL は何の略?そもそもの定義は?

 

そもそもADLとは以下のように定義されています。

 

ADL(activities of daily living)の定義

□「食事、排泄、入浴、起居、移動、寝起き等の動作で、日常生活において、通常の暮らしをするのに欠かすことのできない基本動作のこと。日常生活活動ともいう」(坂本[2013:293])

□「ひとりの人間が独立して生活するために行う基本的な、しかも各人ともに共通に毎日繰り返される一連の身体動作群」(日本リハビリテーション医学会)と定義されており、入浴、食事、排泄、移動、衣服の着脱など最も基本的な生活機能の自立度を測定するためにセルフケアの項目が用いられる」(岡村[1999:77])

  • 岡村清子、1999「ADL」庄司・木下・武川・藤村編[1999:77]
  • 坂本雅俊、2013「日常生活動作」山縣・柏女編集委員代表[2013:293-294]

 

難しい言葉を使っていますがイメージとしては「身の回りの動作」として捉えられます。

トイレやお風呂の後自分の行動の中でどれだけのことができるかというのは

ADL を測って行く目的となります

 

ADL を評価する目的は?

基本的にこのような目的が挙げられます

  • 自立度と介護量を知る
  • アプローチしすべき内容を知る
  • 治療計画を立てる
  • 治療効果を判定する
  • 帰結を予測する
  • 他施設・他職種との情報交換

これらについて説明していきます。

まずADL を評価することにおけるメリットは色々とありますが

一番大きく感じるメリットとして、少々意外ですが ADL を評価することによって

患者さんの能力についてより具体的にイメージするようになります。

それにある大きな変化としてはこの点が上手であることとこの点が苦手である

ということをより明確に考えられるようになります。

 

そのため治療計画も具体的に立てていけることや点数をあげようと

するように自然と意識が向けられるようになるのが大きいです。

またそれを早く把握する方法があるということが大きいです。

数字で確認できる共通言語があれば患者さんのイメージがつきやすいと思います

 

また文献を使うにしても文献を読むにしても点数を知るだけで

その患者さんの様子をイメージすることができるためとても効果的です。

ADLを改善させる目的は?

まずはこの2点が一番重要です

  • 個人の自由度が増し QOL が改善する
  • 介助者の負担軽減につながり社会的コストは減少する

基本的にできることが大きくなることはその方の生活の質が向上します

またそれに伴い介護量も低下するため負担を軽減されます

 

そのため  ADLを改善するということは至上命題であり

病棟での生活はリハビリスタッフを中心としてチームアプローチで改善を図っています

 

ADL 評価時の注意点

注意点は以下の3点です

  • 時間帯によって変化すること
  • 環境によって変化すること
  • できる ADL としている ADL の違いがあること

 

それぞれ説明していきます

まず患者さんの能力は一定ではなく場面によってできることは

変わってくることもよくあります。それらをタイミングによって

点数が変わっていたら信頼性が低くなってしまうので注意が必要です

 

また患者さんの能力だけでなく道具を使ったり手伝ったりすることに

やってできることが変わってきても信頼性が下がってしまいます。

これを含めて ADL を強化する必要があります

最後にできる ADL としている ADL の違いです。

聞き慣れない言葉ですが簡単に言うと、 やる力があるのに楽をして

手伝ってもらっている場面や本人に合わせると時間がかかるので

看護師さんが全てやってしまっている場合があります。この時にも点数に

差が生じてしまうのでどっちなのかをしっかり把握しておく必要があります

 

FIM以外の ADLの評価法について

FIMのほかに

・barslindex

・Katz adl index

・kenny self care

などがあります。

ただし2006年に今日された文献で使用された評価頻度に関しては

FIMが一番多かったです。

これはやはり基本的な ADL の能力を細かく体験できる点が

高く評価されたのではないかと思われます

 

まとめ

ADL評価表について基本的なところをあげました

FIMのみならず ADL 評価において基本的な内容があるので

是非とも参考にして知識を深めてもらえたらと思います

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